児童の権利に関するジュネーブ宣言・児童の権利に関する宣言 ・児童の権利に関する条約【保育士試験】

こんにちは。ちゃんママです。
先ほど児童の権利に関する条約の記事をアップしましたが、調べている時に”児童の権利に関する~”がいっぱい出てきて何が何だかわからなくなってしまいましたので、”児童の権利に関する~”の歴史や関連性を見ていきたいと思います。

歴史(年号)

1918年 第一次世界大戦

1924年 児童の権利に関するジュネーブ宣言

1945年 第二次世界大戦

1948年 世界人権宣言

1951年 児童憲章

1959年 児童の権利に関する宣言

1966年 国際人権規約

1979年 国際児童年

1989年 児童の権利に関する条約

歴史(背景)と内容

上記の年号にそって背景を見ていきます。

第二次世界大戦でたくさんの子供たちの家や命が失われました。
反省をした国は「子どもたちの未来のために、戦争を無くそう!」と国際平和のために「国際連盟」が設立されました。
「子どもを守るのは人類全体の責任である。大人が責任を持って、子どもを保護しよう!」と国際的な宣言が作られました。
これが、児童の権利に関するジュネーブ宣言です。

「ジュネーブ宣言」として一般に知られる当「児童の権利宣言」により、すべての国の男女は、人類が児童に対して最善のものを与えるべき義務を負うことを認め、人種、国籍または信条に関する一切の事由に関わりなくすべての児童に、以下の諸事項を保障すべきことを宜言し、かつ自己の義務として受諾する。

1.児童は、身体的ならびに精神的の両面における正常な発達に必要な諸手段を与えられなければならない。

2.飢えた児童は食物を与えられなければならない。病気の児童は看病されなければならない。発達の遅れている児童は援助されなければならない。非行を犯した児童は更生させられなければならない。孤児および浮浪児は住居を与えられ、かつ、援助されなければならない。

3.児童は、危難の際には、最初に救済を受ける者でなければならない。

4.児童は、生計を立て得る地位におかれ、かつ、あらゆる形態の搾取から保護されなければならない。

5.児童は、その才能が人類同胞への奉仕のために捧げられるべきである、という自覚のもとで育成されなければならない。

ジュネーブ宣言。なにそれこわい。状態で開いてみたら、たった5条の短い宣言で、ちょっと安心しますね。

今となっては当たり前のことを宣言しているように感じますが、当時はこれが保障されていない世の中だったんですね…

ところが児童の権利に関するジュネーブ宣言から20年後、世界第二次大戦が起こってしまいます。

世界第二次大戦の翌年、わが国では日本国憲法が定められました。
世界では第二次大戦の3年後、世界人権宣言が作られました。
児童ではなくまず世界の人々の人権について取り組んだんでしょうね。

世界人権宣言は13条で構成されている宣言です。
本文はここではのせません。

世界人権宣言が作られた3年後、日本では日本国憲法の精神に基づいた児童憲章というものが作られました。
児童憲章は日本独自のもので、法律ではなく児童の福祉を図るための国民的約束(規範)であるため法的拘束力はありません

児童憲章

われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める。

児童は、人として尊ばれる。

児童は、社会の一員として重んぜられる。

児童は、よい環境の中で育てられる。

一 すべての児童は、心身ともに健やかにうまれ、育てられ、その生活を保障される。
二 すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもつて育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる。
三 すべての児童は、適当な栄養と住居と被服が与えられ、また、疾病と災害からまもられる。
四 すべての児童は、個性と能力に応じて教育され、社会の一員としての責任を自主的に果たすように、みちびかれる。
五 すべての児童は、自然を愛し、科学と芸術を尊ぶように、みちびかれ、また、道徳的心情がつちかわれる。
六 すべての児童は、就学のみちを確保され、また、十分に整つた教育の施設を用意される。
七 すべての児童は、職業指導を受ける機会が与えられる。
八 すべての児童は、その労働において、心身の発育が阻害されず、教育を受ける機会が失われず、また、児童としての生活がさまたげられないように、十分に保護される。
九 すべての児童は、よい遊び場と文化財を用意され、悪い環境からまもられる。
十 すべての児童は、虐待・酷使・放任その他不当な取扱からまもられる。あやまちをおかした児童は、適切に保護指導される。
十一 すべての児童は、身体が不自由な場合、または精神の機能が不充分な場合に、適切な治療と教育と保護が与えられる。
十二 すべての児童は、愛とまことによつて結ばれ、よい国民として人類の平和と文化に貢献するように、みちびかれる。

 

そして、世界では、世界人権宣言からおよそ10年後、児童の権利に関するジュネーブ宣言をもとにして、児童の権利に関する宣言が作られます。

児童の権利に関する宣言

国際連合の諸国民は、国際連合憲章において、基本的人権と人間の尊厳及び価値とに関する信念をあらためて確認し、かつ、一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準の向上とを促進することを決意したので、
国際連合は、世界人権宣言において、すべて人は、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、門地その他の地位又はこれに類するいかなる事由による差別をも受けることなく、同宣言に掲げるすべての権利と自由とを享有する権利を有すると宣言したので、
児童は、身体的及び精神的に未熟であるため、その出生の前後において、適当な法律上の保護を含めて、特別にこれを守り、かつ、世話することが必要であるので、
このような特別の保護が必要であることは、1924年のジュネーブ児童権利宣言に述べられており、世界人権宣言並びに児童の福祉に関係のある専門機関及び国際機関の規約により認められているので、
人類は児童に対し、最善のものを与える義務を負うものであるので、
よつて、ここに、国際連合総会は、
児童が、幸福な生活を送り、かつ、自己と社会の福利のためにこの宣言に掲げる権利と自由を享有できるようにするために、この児童権利宣言を公布し、また、両親、個人としての男女、民間団体、地方行政機関及び政府に対し、これらの権利を認識し、次の原則に従つて漸進的に執られる立法その他の措置によつてこれらの権利を守るよう努力することを要請する。

第1条
児童は、この宣言に掲げるすべての権利を有する。すべての児童は、いかなる例外もなく、自己またはその家庭のいずれについても、その人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、門地その他の地位のため差別を受けることなく、これらの権利を与えられなければならない。

第2条
児童は、特別の保護を受け、また、健全、かつ、正常な方法及び自由と尊厳の状態の下で身体的、知能的、道徳的、精神的及び社会的に成長することができるための機会及び便益を、法律その他の手段によつて与えられなければならない。この目的のために法律を制定するに当つては、児童の最善の利益について、最善の考慮が払わなければならない。

第3条
児童は、その出生のときから姓名及び国籍をもつ権利を有する。

第4条
児童は、社会保障の恩恵を受ける権利を有する。児童は、健康に発育し、かつ、成長する権利を有する。この目的のため、児童とその母は、出産前後の適当な世話を含む特別の世話及び保護を与えられなければならない。児童は、適当な栄養、住居、レクリェーション及び医療を与えられる権利を有する。

第5条
身体的、精神的又は社会的に障害のある児童は、その特殊な事情により必要とされる特別の治療、教育及び保護を与えなければならない。

第6条
児童は、その人格の完全な、かつ、調和した発展のため、愛情と理解とを必要とする。児童は、できる限り、両親の愛護と責任のもとで、また、いかなる場合においても、愛情と道徳的及び物質的保障とのある環境の下で育てられなければならない。幼児は、例外的な場合を除き、その母から引き離されてはならない。社会及び公の機関は、家庭のない児童及び適当な生活維持の方法のない児童に対して特別の保護を与える義務を有する。子供もの多い家庭に属する児童については、その援助のため、国その他の機関による費用の負担が望ましい。

第7条
1 児童は、教育を受ける権利を有する。その教育は、少なくとも初等の段階においては、無償、かつ、義務的でなければならない。児童は、その一般的な教養を高め、機会均等の原則に基づいて、その能力、判断力並びに道徳的及び社会的責任感を発達させ、社会の有用な一員となりうるような教育を与えられなければならない。
2 児童の教育及び指導について責任を有する者は、児童の最善の利益をその指導の原則としなければならない。その責任は、まず第一に児童の両親にある。
3 児童は、遊戯及びレクリェーションのための十分な機会を与えられる権利を有する。その遊戯及びレクリェーションは、教育と同じような目的に向けられなければならない。社会及び公の機関は、この権利の享有を促進するために努力しなければならない。

第8条
児童は、あらゆる状況にあつて、最初に保護及び救済を受けるべき者の中に含められなければならない。

第9条
1 児童は、あらゆる放任、虐待及び搾取から保護されなければならない。児童は、いかなる形態においても売買の対象にされてはならない。
2 児童は、適当な最低年令に達する前に雇用されてはならない。児童は、いかなる場合にも、その健康及び教育に有害であり、又その身体的、精神的若しくは道徳的発達を妨げる職業若しくは雇用に、従事させられ又は従事することを許されてはならない。

第10条
児童は、人種的、宗教的その他の形態による差別を助長するおそれのある慣行から保護されなければならない。児童は、理解、寛容、諸国民間の友愛、平和及び四海同胞の精神の下に、また、その力と才能が、人類のために捧げられるべきであるという充分な意識の中で、育てられなければならない。

ジュネーブ宣言の5条から10条で構成される倍の宣言になりました。

そして、世界の人権宣言から15年たって、宣言から条約化されました。
これを世界人権規約といいます。
※1966年に発効され、10年後の1979年に日本は批准しています。

世界の人権宣言の本文はここにはのせません。

児童の権利に関する宣言が作られてから20年後、20周年を記念して国際児童年と定められました。

国際児童年から10年後、児童の権利に関する宣言がついに条例化され、児童の権利に関する条例が採択されました。
※1989年採択、日本は5年後の1994年に批准しました。

ちゃんママは1990年生まれなので、児童の権利がほぼほぼ確立されてから産まれています。
両親は児童の権利に関する宣言あたりに産まれていて、祖父母は児童ジュネーブ宣言あたりで産まれてます。
おじいちゃん、おばあちゃん世界第二次大戦経験してるし、まだ児童の権利も保障されてなくて、大変だったのかな~と思いをはせながら勉強しました。
学生の頃は世界大戦とか宣言とか本当はるか昔のことのような気持で勉強していましたが、大人になって改めて勉強すると、意外と近い過去のお話しなんだよな~と感じます。

年号の覚え方【語呂合わせ】

ちゃんママが考えたものではありません。いろんな人のお知恵をお借りしています~。

1918年 第一次世界大戦 行くぞ、いよ(1914)いよ大戦だ

1924年 児童の権利に関するジュネーブ宣言 ジュネーブは西(24)!

1945年 第二次世界大戦 酷くしご(1945)かれ、ついに降伏

1948年 世界人権宣言 行く世は(1948)世界の人権宣言

1951年 児童憲章 恋(51)と称する事件(憲章

1959年 児童の権利に関する宣言 事件宣言(宣言)御苦労(59)

1966年 国際人権規約 世界の人権規約で守っていく無論(1966)

1979年 国際児童年 泣く泣く(79)告示ね(

1989年 児童の権利に関する条約 児童ジョーがはくしょん(89)!(児童の権利に関する約)

まとめ

保育士試験では宣言を並び替える問題もでるようなので、流れは要チェックです!
関連した過去問は順次アップしていきます。